さよならは金曜日
白い顔…
悪阻の為なのか、昼食もろくに食べていない。
ここ数日はあまり眠れていなかったのだろう。
午後に入り、彼女が私の目の前でパタリと倒れた。
受診させるにも配慮しないと皆に彼女の妊娠がバレてしまうので、私が彼女の受診に付き添いをし、後で経過報告する形をとった。
受診を済ませ、今日のところは自宅安静をさせる。
仕事に戻るね、とドアに手をかけた時、背中からぽつりと彼女は呟いた。
「tsukiちゃん、手術は金曜日に決まったよ。」
「.......そっか。」
それしか言えなかった私は会社に向かって車を走らせた。